闇に棲む猫はヴァンパイアに捕まる
扉を開けると腕から血を流してそれを押さえている久志がいた。
「久志!」
「…か…ける。」
「久志、もう喋るんじゃない。話は後で聞く。お前たちは久志の治療を頼む。」
「「はい。」」
俺は久志の治療を見ながらある事を考えていた。
(あいつらは何が目的で久志を襲ったんだ。翠玉はたぶんあいつらの手の中にある。
だとしたらもう俺らに用はないはずだが、もしかしてこれ以上情報を出さない為の口封じか?)
久志は担架に乗せられて屋敷へ運ばれて行った。
「さて。俺はここあたりを調査してみるか。」