闇に棲む猫はヴァンパイアに捕まる
『そうよ。私達よ。あなたの他の人格。』
私の…人格。
私が弱いからあなた達を生み出してしまった。
『翠玉。あなたの体なんだからメインを譲るなんてことを言わないで。』
だって疲れちゃったんだよ。
もう自分が傷付くのは嫌なの。
その度に心の奥がズキズキするの。
私の恋だって気付いた瞬間に終わってしまった。
あいつには彼女がいたんだから。
私の存在価値なんてそんなもんよ。