闇に棲む猫はヴァンパイアに捕まる
『ほら。答え出たじゃない。』
え。
『私達はあの時生まれてきた人格でしょ。』
うん。
『憐と出会ってあなたは感情が豊かになったの。
私達は元々あなたから借りた感情を元に存在している器みたいなものなの。』
『翠玉が感情を豊かになる度に緋凪たちの器から翠玉自身の所に戻って行くの。』
『今の私達の状態は器の中にあと少ししかないみたいな感じなの。わかるわよね?ここまで来たら私達は必要無くなったようなもの。
翠玉。もうお別れなの。』
お別れ…?
『そう。今は何とか保ってられるけどもうそろそろ限界かしら。』
『大丈夫。翠玉には七彩がいる。』