闇に棲む猫はヴァンパイアに捕まる

双子の妙炎、紅焔の後ろで見下ろしていた妖艶な顔立ちをしている女性の風蘭(ふうらん)口元を扇で隠し


「そんな事は無かろう。こやつらをどうやって成敗しようか考えてるでありんすよ。」


そうすると紅焔が


「なぁんだ。でも震えてるんじゃないの?風蘭」


「これはただの武者震いでありんす。」


次々と返されてしまってふてくされた紅焔はほっぺたを膨らませて足をパタパタさせて目線を下の方へ戻した。


妙炎は背中に背負っていたライフルを手に持ちスコープをのぞき込んで“バーン”といって打つ真似をして遊んでいた。


「ところで暁。そろそろ行動を開始する時間ではないか?」


鏡月がその5人のリーダーである暁に話しかけた。


暁は4人からは離れていてドアの横で壁によりかかりキセルを咥えていた。


「リーダー殿。そういえばもう1人の子はどうしたでありんすか。予定なら6人の予定であったありんしょ?」
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