闇に棲む猫はヴァンパイアに捕まる
「黎夜。お前大丈夫なのか。」
「これでも僕隠れて体力作りしてたんですよ。それと病気のほうは医者に見せてだんだん治ってきてるそうなので心配は無用です。」
俺に笑いながら話した黎夜は少しはかなげでもあった。
「そうか。無理はするな。翔。こいつの戦闘はどういう形態だ?」
翔は申し訳なさそうに
「すまん。実はこいつは俺が脱走した後に来たやつなのか全然知らないんだ。」
まじかよ…ここで万事休すかよ。
『なんじゃ。この世が終わった様な顔をしよって。』
どこからか声が聞こえると下にいたであろう七彩が机の上に乗って来て
「風蘭の戦闘形態はあやとりじゃよ。」
「「「「「あやとり?」」」」」
「ああ。糸は蜘蛛糸を使っている。それも人工のだ。強度も一番強いのを使っているのかそれを首にでも巻かれもしからあっという間に首がからだとおさらばするじゃろうな。」
その話を聞いていたら隣で駿が口に手を当て“うぷっ”といかにもグロイのをだしそうな感じだった。