闇に棲む猫はヴァンパイアに捕まる
「それと細さも変えることが出来るからな。」
「て、今気づいたがもしかして風蘭のキメラって蜘蛛になるのか?」
「ああ。そうなるな。」
「そうか。」
そいつと黎夜を戦わせるのはリスクが高すぎる。
ただでさえ長い時間激しい動きはできないのに。
「僕、それでもやります。」
新しい作戦を考え頭を巡らせていると黎夜が意を決したように言ってきた。
説得をしようとして黎夜を見たがその目は有無を言わせない光があった。
「…わかった。さっさと終わらせろよ。」
「はい!」
その後ろで翔が樋口さんに声を掛けていた。
「樋口さん。ちょっと・・・」
そして耳元で何かを話していた。
(あの二人、なに話してるんだ?)