闇に棲む猫はヴァンパイアに捕まる

(挑発指摘やがって。ほんとムカつく堕ちた研究者が。どこまでも腐ってるわ。まぁ私たちもか。)


自分の中の自己修復力が機能して何とか立ち上がれるまでにはなった。


ゆっくり立ち上がり睨むように胡乱を見据えた。


それを見ていた胡乱はニタリと口を歪ませながら


「立ってるのがやっとじゃないか。ここから本当に戦えるの?無理じゃないの?大人しくお父様の言うことを聞くか死ぬかしたら?」


「ペッ。だれが…死ぬもんですか……ましてやあのクソジジイのところにまた戻るなんてもっと嫌よ。」


口に溜まった血を吐き出して皮肉みたいに胡乱に言うとさっきまでニタニタした顔が一変して鬼の形相になった。


(よくまぁあそこまでコロコロ表情が変わること。)


「お父様をそう呼ぶな。あの人はこの世の支配者となるんだ。俺達キメラを使って今の世界各国の頭を殺って新しい世界を作るんだよ。裏の表の一体化だよ。」

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