闇に棲む猫はヴァンパイアに捕まる
「でも、胡乱という人に聞けばいいですか?」
おお。
茉琴急に出てくるなよ。
「そうかもな。でも下手に聞こうとすると胡乱の標的がこっちに向くかもしれない。それは避けたいけどな。でも次期にはこっちも狙われるけどな。」
今警戒を怠ったらあいつはすぐにでもこっちを襲いに来るだろうな。
もう人間としての理性も残ってないのかよ。
目の前にいる三人のキメラの殺気は異常のものだった。
(こんな息苦しい場なんて初めてだぞ。今までの任務の中で一番気の抜けない展開だぜこれ。)
本来の力を出して姿を変えた二人は間を見ているかのようにじっと胡乱のことを見ていた。
たぶんどちらかが少しでも動いたらこの戦いのゴングが鳴ってしまう。
この張り詰めた状態に俺らは警戒をしながらただじっと見ていることしかできなかった。
「胡乱。一つだけ」お主に聞きたいことがある。」
「何?鏡月。」
「暁・・・あちき達のリーダーはどんな顔で逝ったのだ?」
その質問をしたときに胡乱は顔を少しだけ歪ませていたがすぐにさっきの顔に戻り