闇に棲む猫はヴァンパイアに捕まる
「そんなことよりも翠玉はどこにいる。」
「あの子はこの奥の部屋にいる。研究の最終段階に入っているよ。後5分くらいで開始されるよ。」
「そこをどけ。もうお前には表の世界には出られないんだ。今までの栄光は消えたんだよ。観念しろ。」
俺が脅しのつもりで銃を総一郎に向けても表情は変わらない。
とことんムカつく奴だよ
(後ろの方で親父が機会をうかがっているが・・・このことは言ってもいいのか?)
ピピピ―――――――『カケルチャンカラレンラクダヨ♪』
とちょうどそのとき耳に付けている通信機から翔から連絡が入った。
(なんつーもんをこれにプログラムさせてんだよ駿は。)
『憐。お前の母さんは無事に保護できた。だいぶ衰弱しているからこれから樋口さんが病院に搬送する。』
「わかった。ならよかった。助かるよ」
通信機を切って親父の方を見て
「親父。翔が母さんを無事に保護した。だから