闇に棲む猫はヴァンパイアに捕まる


俺たちは総一郎を警察に引き渡してから一息ついていると


ふと俺の視線の先に翠玉が七彩と戯れているところが視界に入り


翠玉に近づいていった。


純粋に謝罪と感謝をしたい。


そう思って近づいていくと翠玉は俺を見るなり


「ひっ!!」


と言って親父の後ろに隠れてしまった。


それを見た親父は


「翠玉がこんなに怯えるなんてお前この子に何かしたのか?」


「翠玉がここにつれ戻される前に暁の幻覚で俺に関しての何かを見させられたんだろう。たぶんそれでここまでなってると思う。」


「そうか。」


「というかなんで翠玉はここまで幼くなってるんだ?」


そう言うと親父が


「もしかして今までのストレスとか暁の能力とかで子供返りしたんだろう。今はゆっくり休養が必要だ。いますぐにここを離れた方がいいだろう。」


「ああ。わかった。」

< 421 / 466 >

この作品をシェア

pagetop