闇に棲む猫はヴァンパイアに捕まる
「翠ちんの名前は本当の名前じゃよ。それにあの夫婦はヴァンパイアだったんだ。」
「え?」
いきなりのカミングアウトに驚きすぎて目を見開いた。
「だから必然的に翠ちんと翔は元はヴァンパイア。元々人間じゃないんだよ。」
(今まで私は勘違いして生きていたの?)
「このことはお兄ちゃんも知ってるの?」
「ああ。たぶん知っているだろう。ここに来てから独自で調べていただろうしあの時の翔は5歳か6歳くらいだ。」
そうだったんだ。
そんなことさえも知らないで私は人間だと思って、ただのキメラだと思って暗殺をしていたんだ。
「あの日はわっちも詳しいことは分からない。わっちが駆け付けた時はもう事が起こった後だったから。」
でも、お父さんとお母さんのことが知れるなら・・・
「でも・・・教えてほしいな。お父さんとお母さんのとこ。」
「・・・わかった。」