闇に棲む猫はヴァンパイアに捕まる
自分で言っている間に恥ずかしくなってきて最後になると声が小さくなってしまって最後の方はもう自分でやっとわかるくらいのボリュームだった。
自分が恥ずかしくなって黙っていると後ろにいる憐も何も言わなくなってしまった。
何とか自分の顔を隠しながらちらりと憐の顔を見てみると
「憐・・・顔が赤いよ?」
憐は顔を真っ赤にして驚いていた。
「よ・・・よせ・・・今は俺のことは見ないでくれ・・・」
一生懸命顔を隠そうとしている憐が可愛く見えて顔をそむけた方に顔を合わせたくなった。
「憐にも可愛いところがあるんだね。」
そう言って口を緩ませると憐が
「男に可愛いは禁句だぞ。それに・・・可愛いのは翠玉の方だ。」
「へっ!?」
さっきといい憐は・・・
(お父さんとお母さん・・・私・・・うぬぼれてもいいのかな・・・)
これじゃ・・・告白されているみたいじゃない。
憐は私の向きを直してから真剣な声で