闇に棲む猫はヴァンパイアに捕まる
「翠玉。俺はお前にひどいことをしたかもしれない。
それで翠玉が今でも苦しんでいるのは七彩からも聞いている。
どんなことを言っても許してくれないのは分かってる。別に許してほしい訳じゃない。
これだけは聞いてほしい。
翠玉・・・・・・好きだ。」
なんだ。
憐も私と同じ気持ちだったんだね。
その言葉に気持ちが軽くなるのが分かった。
それと同時に目から涙が流れてきた。
「!?翠玉!!」
「ごめん・・・なさい・・・何かわかんないけどいきなり涙が・・・」
(泣き止め泣き止め!)
懸命に泣き止もうと目をこすっていると憐はそれを制するように私の腕を掴んで
「それだと目の周り大変なことになるからやめろ。」
腕をどかされると顔を見られるのが恥ずかしくなって顔を伏せると
「翠玉。顔を見せて・・・」