闇に棲む猫はヴァンパイアに捕まる


私は言っている間にも泣きたくなって涙が止まらなかった。


憐は泣いている私を力強く抱きしめて


「ああ。絶対に話したりなんかしない。今度は俺が一生をかけてお前を守ってやる。ほかの奴になんか渡したりしねえ。翠玉は俺の女だ。」


「うん・・・」


私達はやっと思いを届かせることができた。


いろんなことがあったけど


すれ違いがあったけど


やっとこの思いが言えることができた。


今の私は生きてきた中で一番幸せだ。


「あした。暁たちの埋葬を行う予定だ。翠玉も来るか?」


「うん。行くよ。だって私の大切なお姉ちゃんだもん。」


そう言った私の顔は今までで一番の笑顔だったと思う。


「っ!だからその顔は反則って言ってんだろ。」


「だから何が反則なのよ。」


私が憐の顔をしたから見上げると


「その顔だよバーカ。」


と憐は私のおでこにキスを一つして


「明日の9時に迎えに来る」


とだけ言って部屋を出て行った。


「\\\\\\\憐のバカーーー!!!!」

翠玉Seid終
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