闇に棲む猫はヴァンパイアに捕まる
「本人にちゃんと許可を取って交際することになりました。」
翔に顔を向けてきちんと立ち真剣に話した
近づくなと言われていたから勝手に話したことに殴られるかと思ったら
「そうか。」
それだけだった。
もっとなにかどやされたりとかされるのかと思っていた。
「翔。お前何かあったのか?」
翔は無表情のまま俺のことを見つめて
「翠玉の部屋は塀があるがちょっとした角度で見えんだよ。だが早々人間には見ることができない。でも俺は違う。鷹の血が流れているからな。
そんな隙間から翠玉のことを見るなんて造作もない。」
ということはさっきのことも見られていたということか。
いつもその場所から翠玉見てたとしたら軽くストーカー気質あるよな。
「さっきの翠玉はもう今までの翠玉じゃない。お前があいつを変えてくれたんだな。」
そう言って翔は翠玉の部屋の方へと消えていった。
「俺・・・何とかあいつに認められた?」