闇に棲む猫はヴァンパイアに捕まる
茫然としているとひょっこり七彩が来て
「そのようじゃね。全く妹のことになると不器用になるんだからな。拓翔に瓜二つじゃよ。」
「拓翔ってのは・・・」
「あいつらの父親じゃよ。もうこの世にはいないがな。」
「そうか。」
「翠ちんは両親のことを聞いてお主の気持ちをはっきりしようとしたのだ。大事にしてやれよ。」
「ああ。わかってるさ。今までの人生がまるで嘘のようなくらいに愛してやるよ。」
それから俺は顔を引き締めて仕事に行く前に遺体の安置されている地下へと向かった。
地下にたどり着くとある一室に入った。
そこは翠玉の元相棒暁の安置されている部屋だった。
暁の遺体を発見した時には頭部が完全に破壊されていて見ることができなかった。
だが身に着けている衣服と研究所に残っていたデータのDNAと照合して暁という荷が分かった。
丘に連れていく前にこの地下にある火葬場所で火葬を行ってから丘に埋葬をする。
(こんな状態だと翠玉も見るのが酷だろ。)