闇に棲む猫はヴァンパイアに捕まる


「そっか。」


ベットに横になっている翠玉の頭を撫でながら


「そういえば今日暁達の遺体が安置されているところに行ってきた。そこで暁の魂と短いが話してきた。」


「暁はなんか言ってた?」


「ああ。翠玉に“翠玉は幸せになってね。”だってよ。」


「そっか・・・」


それから会話はなかったが翠玉は静かに泣いていてそれを俺はただ黙って頭を撫で続けた。


どんな奴だったとしてもやっぱり暁の存在は翠玉の中だとデカかったんだな。


そんなことを考えていたら


気づいた時には翠玉は静かに寝息を立てていた。


「俺はいつまでもお前のそばにいる。これからは俺がお前に愛情を与えてやる。いらないっていうまで与えてやる。」


三日月になった月を翠玉のベットから見上げてから翠玉に布団をかけて部屋を後にした。


憐Seid終
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