闇に棲む猫はヴァンパイアに捕まる
お兄ちゃんの顔はさっきのような厳つい顔はしていなくていつもの優しいお兄ちゃんのかおっだった。
お兄ちゃんはため息のような息を吐くと
「全く。自分の可愛い妹が自分のところに戻ってきたと思ったら
今度は自分の所属している上司に妹を取られるとはな。」
「それじゃぁ。お兄ちゃん・・・」
お兄ちゃんは私の頭に手を置いて目線を合わせて
「翠玉。これからは自分の人生だ。自分で選択をしてこれからは生きていけ。もし選択に迷ったら憐もいるし俺もいる。それにここの奴らは全員いいやつばかりだ。これからは自分の幸せを探していけ。」
「お兄ちゃん・・・」
「もし、憐に何かされたら俺の所に来ればいいからな♪」
「う・・・うん?」
「おい・・・俺はそんなことしないぞ。このシスコン」
憐の顔を見るとお兄ちゃんを白い目で見ていた。
「可愛い自分の妹を心配するのは普通のことだけどな。義弟。」
そう言ってお兄ちゃんも部屋を出て行った。