闇に棲む猫はヴァンパイアに捕まる

何時間に経っても私は待ち続けた。


きっと会えるってお兄ちゃんは私との約束を絶対に守ってくれるって。


だけど結局迎えが来るまでお兄ちゃんは姿を現さず私はその日大泣きした。


そして、私の中の何かが消えてなくなってしまった。


でも、それでも裏切ったとは信じ切れなかった私は、毎年同じ日になるとその日約束の場所に向かってずっと待っていた。


だけどそれから四年。今ではほとんど諦めていた。


だから今年もし現れ無かったらもう辞める。


「来週か。」


ボソッと小さな声で言ったものの誰もいない静かな倉庫周辺簡単に聞き取れたのか紅音が

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