闇に棲む猫はヴァンパイアに捕まる
気持ちが揺れてしまうかも知れないんだ。
また大事なものができてしまう。
もう嫌なんだ失うのが。
『スイちん。わっちが言うのもなんだけどたぶんね。ミカエル、九条憐の事は信頼してもいいと思う。』
(なんでそう思う。)
私が少し低めに言ったらいつもはそこで怯む七彩が怯えながらも
『れ、憐は今までの奴とは違う感じがするんだ。もしかするとだけどスイちんのことを裏切ったりはしないかも。』
ここまで言ってくる七彩は本当に珍しい。
あっても自分の大好物のメロンパンが誰かに食べられた時くらいだ。
(わかった。七彩の事を信じてみるよ。今のままだとダメなんだよね。)