22歳の僕
採用といっても、嬉しくともなんともなかった。働ける時間帯は問わないし、年齢だって20歳。人並みに喋れれば面接で落ちるわけがないという気持ちがあったからだ。
仕事当日。落ちるわけがないと見下していた職場であったが、僕は初めて働くということもあり緊張していた。職場に着くと6畳くらいの事務所に案内され、制服を渡された。着替える場所を尋ねると事務所の更衣室ではなく、裏口だという。指定された場所を見て、目を疑った。スーパーのバックヤードなので、従業員が頻繁に出入りするのだ。バックヤード内も商品でいっぱいになっている。誰も来ないでくれと願いつつ着替えを行っていた。こんな場所で着替えるのか?と疑いながらも着替えをすませ、職場に戻った。スタッフとの挨拶が始まった。
働いているスタッフ達は全部で6人。勝手な偏見で僕がみた結果こんな感じ。

店長...吉村 男性 30歳。

スタッフ...木村 女性 50代 事実上職場を取り仕切っている。気が強い。ギャンブル好き。

スタッフ...江村 女性 40代 優しいお母さんのような存在。根は頑固。

スタッフ...豊嶋 女性 20代 木村と仲が良い。バツイチ。真面目な正確。気は強い。

スタッフ...二村 女性 20代 豊嶋にくっついて回っている。イイ人面をしているが、事実わからない。

同じく 渡辺 女性 20代 バイトスタッフ。豊嶋と仲が良い。僕と同じ年。にこにこしており穏やかな性格。

同じ時期に入ったスタッフ男性20代 僕より歳上、絵にかいたような良いやつ。

一人ずつ挨拶が終わった。

どこにでもある話だが、女性の職場というやつだ。店長は男だが、女性が主で働いている。こんな形で僕の社会人としての一歩が始まった。
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