ペナルティ
「祐姫ちゃんって凄いですよね。お料理に洗濯、なんでもできるんですもん」
「ええ、そうですね」
自分を誉められたわけではないのに、何故か嬉しくて口許が緩む
「隊士のみんなに聞きました、池田屋事件のこと。大活躍だったらしいじゃありませんか」
「ああ、僕も祐姫ちゃんに助けられた隊士の一人なんですよ」
「ええ!沖田さんが!」
「えぇ、祐姫ちゃんがいなければなかった命です」
自分の胸に手を当てると鼓動が感じられて生きているんだ、とわかる
「そういえば、祐姫ちゃんってどこ出身なんですか?」
「え…な、何でですか?」
「前聞いたんですけど教えてくれなくて…」
あからさまに落ち込むと少し俯いたお圭さん
そりゃそうだ
だって彼女は未来から来たんだから
「隊の皆に聞いても知らなかったので、沖田さんなら知っているかと」
「何で知りたいんですか?」
「そりゃあ友達ですから…何か言えない事情があるのでしょうか?」