ペナルティ

「あ、祐姫ちゃん。どこいってたの?」


台所に戻るとお圭さんがいつものように微笑み近づいてきた


―仲間


斎藤の口からそんな言葉が発せられるとは思っていなかった

驚いたけど、私は仲間なんだと思うと嬉しかった

でもお圭さんが敵だとは信じたくなくて、信じられなくて心がモヤモヤする


「ちょっと、手水…」


私はいつも通り彼女に接しているかな?

変に思われなかった?


「じゃあ、さっさと片付けますか♪」


たすきをかけて私に笑いかけるお圭さん

どうやら私の態度は気にされなかったらしい

鼻歌を歌いながら片付けていく彼女

どうみても敵だとは思えない





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