ペナルティ
もっとよく見ようと体を動かしたとき
不運にも音をたててしまいお圭さんに気づかれてしまった
「誰…いるのはわかってるのよ」
隠し通せないと思いお圭さんの前にたつと、彼女は目を見開いた
「祐姫、ちゃん…」
「お、お圭さん…ごめんね、起きたら居なかったから…」
俯いている彼女が今どんな表情をしているかわからない
なんでこんなことをしていたかもわからない
私にはわからないことだらけだ
「…こんな状況を見られて、しらばっくれるのは無理よね…」
顔をゆっくりあげたお圭さんをみて驚いた
彼女は一切焦っていなくて、いつものように笑顔だった
「はぁー…相手を油断させるためとはいえ…何も知らないふりをするの、本当大変だったなー」
「知らない…ふり…」
突然のことすぎてお圭さんのいっている意味がわからない
ただわかるのは、斎藤の勘は当たっていたということだけ