ペナルティ
「ねぇ、貴方…何者なの?」
「わた、し…?」
「隊士たちに聞いても、沖田に聞いても、どんだけ書物を見ても何もわからなかった」
だから隊士たちとお喋りしてたんだ…
「何で…」
「あの方の命令よ」
「あの方…?」
「貴女も一度会ってるわよ?血の臭いが充満し、月明かりのみが照らす部屋で…」
何が面白いのか彼女が口角をあげ、目を細めてにやりと笑った
―血の臭いが充満した部屋…
「まさか…桂、小五郎…?」
「そう、私はあの方の命に従い、あなたを調べて殺すの」
「え…」
彼女がそっと袖に手をいれ取り出したのは薄暗いなか、不気味に光る小太刀だった
「あの方の為に、貴方には死んでもらうわ」
―シュッ