ペナルティ
呆然と立ち尽くす私の頬を小太刀が掠めた
背中に冷や汗が伝う
「お、圭「あ、そうそう。私、圭っていう名前じゃないの」」
「でも、もう死ぬんだから、教えることも、ないわ!」
―ヒュッヒュッ
さすが敵の間者というべきだろうか
無駄なく攻めてくるお圭さんは急所ばかり狙ってくる
武器を持っていない私はただひたすらそれを避け続けるしかなかった
「あははっ!!いつまでもつのかしら!」
「っ!!」
急所には当たらないものの完璧避けきるのは難しく手や頬、足などを掠めていく
「きゃっ」
―ズサッ
避けるために後ずさっていたら石に躓いて尻餅をついてしまった
身体中の傷が痛くて動けない
「はい、残念。祐姫ちゃん、ばいばーい」
「!!」
にっこり笑い小太刀を降り下ろすお圭さん
私はただぎゅっと目を瞑った