ペナルティ
入ってきたのはビシッとスーツを身にまとった男性
俯いていた男性の顔をみて驚いた
「沖、田…」
私がポツリというと沖田が微笑んだ
「沖田?祐姫、こちらは沖ノ島財閥の長男、沖ノ島奏(オキノシマ ソウ)さんだ」
「祐姫ちゃん、貴方の婚約者よ」
沖ノ島、奏…
彼は髪型や服装が違うが、瓜二つといっていいほど沖田とそっくりだった
この人が私の…?
彼の顔をじっとみていると彼が近寄ってきた
「目が覚めたと聞いて、いてもたってもいられず来ちゃいました」
「そうですか、わざわざありがとうございます」
お父さんとお母さんが沖ノ島さんに頭を下げる
「あの、少し二人きりにしてもらえますか」
突然そんなことをいうもんだから驚いた
「えっと…」
お父さんとお母さんが心配そうに私を見る
私が『大丈夫』って意味をこめて頷くと二人は出ていった