ペナルティ
「っ!」
さっき殴ってのびていると思っていた男が私の背中を左上から右下にかけて一直線に斬った
体に電流が流れるように痛みが走る
「死ね!糞ガキがぁ!!」
「っ!」
やばい!殺られる…!!
それはまるでスローモーションのようにゆっくりに見えた
斬られたからか身体が動かない私は思わず目をつぶった
─カキンッドスッ
「グハッ!!」
男のくぐもった声がすぐ近くから聞こえてきた
「え…?」
何が起こったのかを確かめる為恐る恐る目を開けると…─
「祐姫ちゃん、大丈夫?」
目の前には沖田がいた
男は沖田にやられて今度こそ伸びている
「何、で…」
「えっちょっ!祐姫ちゃん!!」
焦った表情をした沖田の顔を最後に私の意識は途絶えた