ペナルティ
「やぁ、元気になって良かったよ木村くん」
ふすまの開く音とともに入ってきたのはいつものように笑顔の近藤さんと、目付きの悪い土方、そして幹部たちだった
「何ですか…」
「今日はあの日のことを聞こうと思ってね」
祐姫の目の前に座りながら近藤さんが微笑む
「あの日は…昼にぶっ飛ばした男が仲間を連れて来て…」
みんなが座ると、記憶にあることを思い出しながら少しずつ口にしていった
「…で、油断したら斬られて沖田が来た」
「なるほど、大変だったね」
近藤さんが話し終えた私に同情のような目を向ける
「ところで、木村」
「何」
相変わらず私に疑いの目を向けつづける土方
「なんでそこにいた」
「はい?」
「家は?」
「ない」
「宿は?」
「お金がない」
私が全て即答すると土方は眉を潜めた