ペナルティ

「竹刀でいいですよね?」

「へ?あ、うん」


道場につくと沖田は練習していた平隊士をはしへ追いやり、竹刀を持つ

本当自分勝手な人だな

私は必要ないと思ったのに着けろと煩いのでしぶしぶ防具をつけた

自分はつけないくせに…


「祐姫ちゃん、手加減しないでくださいね?」

「では、用意…」

「っ…!!」


凄い殺気…

平隊士の声と共に、私の目の前で構えた沖田

今の彼にはいつもの笑顔はなく、まるで獲物を捕らえようとする獣の目

そして感じるのは凄まじい殺気

さっきまでニコニコして、子供のように試合試合、といっていた人と同一人物だとは到底思えないほどの豹変さだ

正直、面をしていて良かった


「―…始め!」


開始の合図がしてもどちらも動かない

相手の隙を探っているんだ


「…攻めてこないんですか?なら、僕からいきましょうか」

「っ!!」


―パンっ





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