ペナルティ
「私ね…言えなかった…」
落ち着くと沖田の胸に顔を埋めながら呟いた
「え…?」
「叫んでも…叫んでも、届かなかった」
「………」
「私…みんなを助けれない…!!」
また視界が潤んでくる
沖田はそんな私の背中を落ち着かせるかのようにポンポンと叩いた
「大丈夫ですよ。山崎君は優秀ですから」
「そう、だよね…ごめん…私…本当、役たたずだね…」
シュンっと落ち込むと沖田は焦った顔をした
「そっそんなことないですよ!!違いますよ!?僕が言いたかったのはそういうことではなくてっ!!あのっそのっ!!」
言いたいことが巧くいえないのか、沖田は口をパクパクさせた
まるで金魚
「うん、わかってる…沖田…ありがと」
「祐姫ちゃん…」
焦る沖田が面白くて少し笑うと沖田は安心したように表情を緩めた