ペナルティ
「沖田!沖田!!」
二階も一階同様床は赤く染められ死体の山だった
でも死体の中に沖田はいない
「沖田!」
どの部屋に入っても誰一人いない
―スッ
襖が開いていない部屋に入ってみると、そこには死体はなく人が一人いた
「沖田…?」
暗くて誰かわからない
「“沖田”とは新撰組の沖田のことか?」
「!?だっ誰!!」
雲から抜けたのか月明かりが部屋を照らす
ちょんまげじゃなくてポニーテールしてる長髪の男の人だった
長髪の男性なんて初めて見た…
「私は桂」
「桂…桂って桂小五郎!?何でここに…」
「ほう、私を知っているのか…娘、お前は何者だ」
敵とみなしたのか刀を私に向ける桂
「…ただの女中よ」
質問に答えながら刀をしっかり構える
「その“ただの女中”が何故戦場にいる?」
「それは…」