ペナルティ
まだ戦おうとする沖田を庇うように立ち、静かに刃を桂に向ける
「祐、姫ちゃん…!?」
「ほう…娘、お前が私の相手をするのか?」
「いいえ、今あなたに勝てるわけないわ。だから、帰って」
人なんて斬ったことない
真剣で戦ったことなんてない
もし桂と戦ったら私は確実死ぬ
それはわかってる
でも死ぬのなんか怖くない
「祐姫ちゃん、やめてください…!!」
「沖田は黙って!!」
苦しそうに顔を歪めてるくせに私を止めようとする沖田
そんな私たちを見てか桂が急に笑いだした
「クックック…良いだろう、娘、お前の勇気に免じて今日は退散するとしよう」
“ではな”と桂はにっこり笑い軽やかに窓を飛び越えて闇に消えていった