学校一の王子の恋愛ゲーム
ガチャ。
ガチャガチャ。
ガチャガチャガチャ。
「開かない!」
「じゃあ出れないね。まぁゆっくりしていきなよ。」
恭弥はさっきと同じ笑いを浮かべて優芽を見ていた。
わざとだ…。
優芽は諦めてソファーに座り直した。
「あたしに何か用なの?」
「いいや?」
恭弥は答えるだけで他に何も話そうとしない。
「あなた何なの?」
「神代恭弥。」
「それは知ってる。」
これでは埒があかない。
別に聞きたいこととかないしなぁ…。
優芽は悩んで黙り込んだ。
「…。」
「もう質問ない?」
恭弥は淡々と話す。
「ない。」
優芽も淡々と返してみた。
「そう。」
「やっぱあります。」
優芽は何もしゃべろうとしない恭弥に慌てていった。
「…、何であたしを選んだの?」