学校一の王子の恋愛ゲーム
「ゲームなんて知らないよ。」
「まだ言ってるの?」
「だって、ゲームって言っても不可抗力じゃない。」
「しょうがないじゃない、彼は最強の不良なんだから。」
そう言った彼女は目を輝かせた。
「もしかして、姫狙ってる?」
「何言ってんの?うちが狙うのは神代しかないじゃない。」
またか、と優芽は思った。
凜羽は「最強」と聞けば目を輝かせ、相手に挑みに行く。
「そんなことして、生きて帰ってこなくても知らないよ…。」
本気でそう思った。
学園長、神代恭弥はとにかく最強らしいのだ。
凜羽は確かに強いけど、言っても聞かないし、止めようとしても無駄。
この塲で必ず突っ掛かって行くだろう。
止めることはすでに諦めモード。
「神代に会えるなんて、めったにないチャンスだもの。」