学校一の王子の恋愛ゲーム
「僕が、何?」
「おわっ!?」
結城が後ろを振り返ると、そこにはぶすっとした恭弥が。
「学園長の僕を差し置いて、生徒会で何してるわけ?」
"今まで僕を差し置いて花見してた生徒会なんていないよ。"
「まぁいつも呼ばれても行かないけどね。」
"今日は優芽がいるから来てあげたんだ。"
恭弥は一方的に言って、開けっ放しのブレザーの裾を風に靡かせ向こうへと歩いて行った。
「あたし達も行こ。」
凜羽は結城に手を差し出す。
「ああ。」
結城は凜羽の手を取り立ち上がった。
凜羽は「にっ」と笑って結城の手を引き、みんなへ向かって走り出した。