学校一の王子の恋愛ゲーム
しゃがみ込んでみた先の恭弥の顔には、ほんの少しの陽が射していた。
自分で陰った恭弥の顔に、しばらく見とれていた。
(以外にかっこいい…。)
思わず思った自分の言葉に、口を覆いたくなった。
いや、実際には口に出してないけど。
顔については、誰も文句は言えないだろう。
整い過ぎた顔に、ちょっぴり嫉妬を覚えるほど。
黙ってればいいのに。
有りがちな言葉だけど、この人にはぴったりだ。
なんでこんな偉そうな奴が、学園長。
しかも彼氏なんて。
「自分勝手だし。」
ここにいたって仕方ないし、帰ろ。
「待ちなよ。」
背を向けた体は、びくっとして一瞬跳ねた。
すっかり寝ていると思ってた人に、手を掴まれたら当然の反応だろう。
「な、何?」
振り返った先に見た恭弥は、いつもの嫌らしい笑みを浮かべていた笑っていた。
「また来てくれたんだ?視線が痛かったんだけど?」