俺様不器用男子の甘い愛情



あからさま落胆した表情で、俺のせいで涙目。


待てよ………?


俺はコイツに好きって言わせたい。


それになんか空気的に俺が悪いし……。


「ん。やるよ。これ飲みたかったんだろ?」

「い、いいいです!!他の飲むので大丈夫ですから…!」

「いいから。別に俺が飲みたいわけじゃねぇし」


アイツの小さな手にコーヒー牛乳を渡す。


恭平にはまた今度買い直せばいっか。



「あ、ありがとう……。伊吹くん!」


俺の名前知ってる?


「なんで俺の名前知ってんの?」

「友達から聞きました……。こ、告白された日に……」

「……あっそ。じゃあね、茉璃ちゃん」

「へっ…?」



不意討ちであんなにかわいい声で名前言われたらヤバイ!


かわいいにもほどがある。


そんなアイツが惚れた男ってどんなヤツなんだろ………。


心の片隅にそんな疑問が浮かんだ。


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