俺様不器用男子の甘い愛情
まだ明るい夕方の帰り道。
気付けば今日が初めて茉璃と帰る。
アイツのちっさい手を繋いで、偶然にも同じバス停に並んだ。
「一緒に帰るの初めてだね」
「そうだな。いっつも俺が部活だし」
「たまには帰りたいです……一緒に!」
「メイド服着てくれたらいいよ?」
「着ません!」
あ、照れた。
顔を赤くしてる茉璃の手を引いて、バスに乗り込む。
運良くこのバスには俺ら以外に2人しか乗ってない。
二人がけの席に茉璃を窓際にして座る。
「あたしバス好きです」
真面目な顔していきなり言う。
どしたの!?
「だって距離が近く感じてよくないですか?とても」
「狭いじゃん。俺は広い方が好き」
「そうですか……」
「そんなへこむなって。俺もこっちのがいい」
満足したように笑った茉璃の額にキス。
「隼世くん……好きですよ」
だから、そうゆう不意打ち反則!