俺様不器用男子の甘い愛情



それから、あたしと隼世くんは毎日居残り勉強デート。


図書室の一番右角の机が、あたし達の特等席。


大嫌いな勉強してるはずなのに、なんだか幸せ過ぎます!


「何ニヤニヤしてんの?」

「え、あっ!き、気にしないで!なんでもないからっ」

「人の顔見てニヤニヤされてたら、気になるに決まってんだろ」


うっ………確かにそうですね。


不思議そうな顔してる隼世くんに、あたしは幸せを噛み締めながら話した。



「幸せなんです。好きな人の側に、毎日いられること」

「今更、気付いた?」

「へっ?」

「俺はけっこー前から気付いてたけど。茉璃が隣にいたら幸せだなぁーって」

「あ、ありがとうございます……」


まさか、こんなこと不器用な隼世くんが言ってくれるなんて………。


あぁ………顔が熱くなって嬉しさで口角が上がります。


絶対に顔真っ赤です!



でも、ほんとにあたしは幸せ者。


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