俺様不器用男子の甘い愛情
もっとニヤニヤしちゃうよ!
恥ずかしくなって、手のひらで顔を隠す。
「はぁー………あんまり期待させんなよ」
「期待?」
「期待するに決まってんじゃん。茉璃にそんな顔されたら」
「何を、ですか?」
「バカだし、鈍感だし……」
呆れた表情で再度、隼世くんはノートに計算をスラスラ解いてく。
むぅ~………あたしが鈍感?バカ?
ひどいなぁー……。
期待ってそもそもなんですかね?
疑問に思いながら、目線を落としつつ教科書を見る。
全然、集中出来ないや……。
「ボケッとしてたらお前の順位抜く。嫌なら勉強すれ、勉強!」
「隼世くんって勉強好きでしたっけ?」
「嫌い」
「ですよね……」
隼世くんに抜かれるのだけは嫌!
この調子だと抜かれちゃうかも……。
そんなの絶対嫌だ!!
彼氏より頭悪い彼女なんて、隼世くんに嫌われちゃう………。
頭が良い完璧な彼女って思われたいもん。