俺様不器用男子の甘い愛情



勉強デートも最終日な金曜日の午後。


来週からテストかー………。


勉強も嫌だし、この季節は寒いので嫌です。


カーディガンの裾をぎゅっと引っ張り、寒さを感じる。


暖房が少し効いた図書室に入ると、すでに教科書を開いて勉強中の隼世くん!



勉強してる横顔もカッコイイです……。



「隼世くん!なんのお勉強ですか?」

「数学のお勉強。……ん?お前寒いの?」

「なっ、なんで分かったの!?」

「仕草が寒がってるし。……手、冷たいから」


あたしの指に優しく触れる隼世くんの指。


あったかいです。


まだ、隼世くんに触れてたくて今日は向かいじゃなくて隣に座った。


こっちの方が距離近くて……安心します。



「茉璃からくっつくなんて珍しー!明日、雨降るんじゃね?」

「くっつくとゆうか……温かい隼世くんで暖を取ってるのです」

「俺の体温奪う気?」

「奪う気~!」


腕にぎゅっとしがみついてみた。


それでも、隼世くんは迷惑そうな顔一つせず笑ってくれる。


きゅん。


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