俺様不器用男子の甘い愛情
「隼世先輩!お姉ちゃんと何かありました?」
「ん~?なんで?」
仲直りした数日後、トレーニング中に璃玖が機嫌良く話してきた。
「お姉ちゃんすっごい楽しそうなので!」
「俺が彼氏なら毎日が楽しくて幸せなの当たり前だからな」
「じゃあ、その完璧な彼氏さんにお願いです!」
「何?」
「前言ってた通りご飯奢って下さい♪」
璃玖も茉璃にそっくりで腹立つほど、笑顔がかわいい。
二人とも姉弟のせいかそっくりだし。
これじゃあ、茉璃にお願いされてるみたいでダメだ………。
「今日の部活終わり行くか?」
「やったー♪俺、隼世先輩大好き~!」
「璃玖。鈴夏に睨まれてるからやめて」
鈴夏からの視線が痛い!!
先輩……ってかあれは主将に向ける視線じゃないって!
璃玖を引き剥がして鈴夏に返す。
あー………早速、茉璃不足。
話さなかった時間が勿体なく感じてる。
もうケンカなんてしばらくしたくねぇ。