俺様不器用男子の甘い愛情
暑さでヘロヘロになりながら、帰宅し冷たい水を流し込む。
うぅ………体の中に入ってるの分かる感じ……。
少し涼しくなってきた夜の8時過ぎ。
やっと帰宅したのは、Tシャツにハーフ丈のジャージ姿の弟璃玖。
こんなに遅い時間までご苦労様で………。
「あー……疲れたぁ。暑いー……。お姉ちゃん」
「お疲れ様!最近、部活終わるの遅いね?」
「隼世先輩が俺らのこと自主練させるんだもん!スタメンなのに扱い雑!」
「スタメンだからでしょ?出てない人の分まで頑張るのが当たり前だよっ」
「でもさぁ~………。お姉ちゃんからも隼世先輩に言ってよね!」
そう言われてもね~……。
主将の隼世くんなりの考えはあるだろうし。
サッカーに関しては口出ししないって決めてるの。
応援だけって決めてるから。
「また来週、試合あるんでしょ?」
「公式試合続いてんのに練習試合組むんだよ!?もうヤダー!!」
「もうすぐで夏休みなんだから頑張りなさい!」
「はーい………頑張りまーす……」
こんなに元気と気力のない『頑張ります』は、お姉ちゃん初めて聞きました。