俺様不器用男子の甘い愛情
□お前やっぱすげーわ
【茉璃side】
勉強なんて大嫌い………。
この世の中から消えちゃえばいいのに!!
勉強の悪態を突きながら、教室の風でカタカタ揺れる窓をボーっと眺めながら課題と格闘。
受験までもう少し………。
10月になったばかりの放課後の寒空を見て、心の切り替えです。
頑張らなきゃですね。
「まだ残ってんの?」
「隼世くん!部活はどうしたの?」
「休憩中。で、まだ残ってるか茉璃に会いに来た」
「ありがとう。なんか元気出てきました!」
「……あっそ」
素っ気なく言う不器用な横顔。
今でもその横顔にずっと恋してます。
それに、最近は教室内でも隼世くんが側にいてくれること増えたんですよ。
それが嬉しくって。
「最近側にいてくれますね」
「俺はいっつもいたつもりだけど」
「いつもに増していてくれる気がするな~って思って!」
ぷいっと窓の外を見てしまった。
照れ隠し、かな?