俺様不器用男子の甘い愛情
ひたすら、参考書の問題を解いてると気付けば図書室に人はいなくて。
………隼世くんまだかな……。
ちょっと寂しくてスマホを見ると、タイミングよくメールが。
『今終わった』
簡潔なメールだけど嬉しくて。
カバンに参考書を詰めて、部活棟まで走った。
部活棟に行くと、たくさんの後輩達に囲まれてる隼世くんと恭平くん。
後輩から慕われてるってすごいよ。
「あ、茉璃。ごめん、遅くなった」
「ううん!大丈夫ですっ」
「お姉ちゃーん!!」
「璃玖!どうしたの?」
「俺ね、あのね、俺がね!主将になっちゃった~♪」
「おめでとう!すごいねっ」
璃玖が主将か~。
嬉しそうにジャンプしてる璃玖。
頭を撫でてあげれば、もっとテンション上がってどこかに走って行っちゃった……。
「隼世先輩!いつでも部活来て下さいね?」
「受験生そこまで暇じゃねーよっ」
「でも待ってますからー!」
「分かったっつーの!」
後輩に囲まれてどこか照れくさそう。
やっぱり隼世くんは慕われるよねっ。
手に持ってるたくさんの色紙が、それを物語る。