俺様不器用男子の甘い愛情



あと1週間もすれば冬休みだ。


そして、冬休み明けは受験生の俺らは卒業式まで学校には来ない。


だからこそ、茉璃といられる時間って貴重で大切。


なのに、ずーっとこの有り様。



「どうしよう。シャーペンに嫉妬する」


窓際の席で勉強する茉璃を遠くから、机に突っ伏して眺める。


隣の席の恭平は、ケラケラ笑う。


………他人事感満載すぎ!!


「シャーペンに嫉妬ってよっぽどだね隼世!かまってもらえば?」

「もらえたら、こんなに苦労してねぇよ」

「俺は玲菜とラブラブなんでね♪」

「自慢かコラ。ぶっ飛ばす」

「物騒なこと言わないでよ~」


苦笑するコイツの手には、購買で売ってるイチゴミルク。


恭平がイチゴミルクなんて飲んだっけ?


「あーコレ?イチゴミルク?」

「コーヒー牛乳じゃねぇの?」

「玲菜との間接チュー。羨ましい?」

「………別に」



俺って拗ねるほど茉璃に執着してたっけ。


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