俺様不器用男子の甘い愛情
□俺が幸せにしてやる
【隼世side】
「うぇーい!久しぶりっ♪隼世♪」
「久しぶり、恭平」
「お前またすごい髪の色にしたね!ってことは合格した?」
「当たり前だろ~!」
染めたての明るい茶髪。
受験中真っ黒に染めてて、合格したからつい昨日染め直した。
そしたら意外にも明るく色出過ぎて………
卒業式だから、もうちょい色抑えたかったのが本音。
卒業式独特の寂しさの残る教室内。
始まってもないのに泣いてるヤツ、写真ばっか撮ってるヤツ、黒板に落書きしてるヤツ。
たくさんいる。
「そいえば隼世さぁ~、茉璃ちゃんに会った?」
「まだ会ってねぇわ。玲菜ちゃんとこ行ってんだろ、きっと」
「うん、今はね。男子みんな騒いでたぞ~♪」
騒いでた?
茉璃を見て?
恭平が怪しく笑って、俺に耳打ちした。
「見ない間にちょー美人になった…って!」
「マジか………」
朝から何他の男に狙われてんだよアイツ!