俺様不器用男子の甘い愛情
朝から腹立つな、このヤロ。
妬かせてんじゃねぇよー………。
「隼世くん…?」
甘くて高い心地良い声。
いきなり、俺の後ろから聞こえて今度は背中にぴとっとくっつかれる。
あったかい………。
「えへへ……やっぱり隼世くんだ。お久しぶりですねっ」
「茉璃?」
「はい!茉璃です!」
振り向くと、そこには柔らかくてかわいい笑顔を見せる茉璃がいて。
少し伸びたキレイな黒髪がふわふわしてて、薄く化粧してる。
なんか………大人っぽくなってキレイになった?
「隼世くーん!やっと会えました~!あ、髪明るくなりましたねっ!」
「あぁ、染め直した。茉璃はー……これ、パーマ?」
「玲菜にオススメされて、パーマしてみました!どうかな…?」
「めちゃくちゃかわいい……」
「照れますね…」
つい漏れた俺の本音。
照れる茉璃と俺の間に流れる沈黙。
くっそ……茉璃のせいで調子狂う。
余裕なくなるんだけど。