俺様不器用男子の甘い愛情
あたしがゆっくり目を閉じる瞬間に見えた、隼世くんの優しい笑顔。
ほんとに……ほんとに、好きになった人がこの人でよかった。
触れた唇の熱が甘くて切ない。
唇が離れて目を開けると、珍しく顔を赤くしてる隼世くん。
コツンと額と額をくっつけた。
「ヤベ……緊張すんだって。俺も」
「緊張するけど、隼世くんとするキスは好きですよ」
「そうゆうの平気で言うな。お前ってたまーに天然入るよな~」
「ほんとのことですもん!」
「はいはい!分かったっつーの」
ぎゆっと抱きしめられた腕が愛しい。
嬉しさでつい笑みが溢れます。
「もっかい………キスしたい」
「あたしも……」
「じゃあ、次茉璃からな!俺ばっかりとかズルイじゃん」
「ええっ!し、しますよ!」
背伸びをして、あたしの思いを込めたキス。
あのね、隼世くん。
あたしまだまだ伝えたい気持ちあるんだけど、キスだけじゃ溢れちゃうよ。
大好きだけじゃ伝え切れないみたい。
俺様で不器用で、なのにたくさんの好きをあたしにくれた。
あたしの好きって気持ち………少しでも伝わりますように。
俺様不器用男子の愛情表現は、とても甘くて幸せなものです。
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